◎隠れ家◎
私は何かから、逃げ回っていた。
仲間が数人居るが、誰が誰だか分からない。そばにいたり居なかったり。

場所は、遊園地の裏舞台のようだ。
青いゴムの床に、大きな扉がどこかにつながって、いっぱいそびえ立っている。 ドアの色も全てブルー。濃淡の違いはあったが、壁、床全てがブルーの世界だった。

私は、焦りぎみに、一つの大きな扉に向っていった。 仲間の1人が隣に居る。扉を勢いよくあけると、舞台のようだ。観客がいっせいにこちらを見る。 速攻で、私達は回れ右。気ぐるみを来た俳優さんと入れ違う。 見た目には、気ぐるみ人形を招き入れた、ドアマンのようになっていた。

一瞬びびったが、そのまま二人で、次の扉を探す。
離れたり、しながら、色々と調べて回る。レストランの入り口。倉庫の入り口。 どれも似たり寄ったりの入り口。

私達は、一つの扉を発見した。エレベータのようだ。 ドアが閉まらないように、足を掛ける。同じような格好をして、もう一人が私と迎えあわせに、 ドアの横へ立つ。
徐々に、仲間が集まってくる。
エレベータには何故か、中央に水の溜まった窪みがあった。水溜りは、灰色で、ひどく濁っていた。
この窪みに入って、脱出口があるかどうかを調べるようだ。
窪みの大きさは人一人が入れるほどの大きさだ。
冗談じゃない。私は大きく頭を振る。(怖くて目がさめちゃうジャン。とか思ったりした。)
すると、私に、ドアの片方に立っている相方が、サングラスを差し出した。 妙なコードがごちゃごちゃとついている。
私は受け取ると、サングラスを掛けてみた。左眼のグラスに、なにやら赤い点が中央についている。 相方もサングラスを掛ける。すると、私の左眼のグラスに、赤い点がもう一つ増えた。 どうやら、仲間の位置を把握するもののようだ。

このサングラスのおかげで、敵がはっきりした。非熱運動のもの。いわゆる機械だ。
周りにいる、仲間と、握手してみる。
サングラスは耳元で、「ピっ」となり、人型を認識していく。(この時点で使い方違うじゃん・・・。とか思いつつ)
全員と握手を交わしていく、最後に握手した相手には反応しなかったが、 顔にはおくびにも出さず、エレベータへ乗り込んだ。なぜだが、最後に握手した相手は加賀さん(女優の)であった。(笑)
ラスボスは加賀さんのようです(笑)

外界との接触を絶たれた、エレベーターボックスの中。すでに、扉は開かない。(という認識。) 進む道は、水の中。このまま救助を待ちたい気分の私。
心の中で、勘弁してよの連呼。
相方は、いわゆるジャンキーなやつ。へらへらと笑い、私に何かを手渡した。
私「なに?これ?」
相方「テンションがあがるぜ、のみなよ。」
何かのクスリらしい。テンションがあがるとはありがたい。勢いで、潜れるかもしれない。
何か得たいのしれない、カプセルの中の液体を飲む。味も素っ気もない。粉っぽい感じがした。
勢いをつけて、水の中へ入る。が、クスリが効くわけも無く、すぐに、もぐったことを後悔。 速攻で、エレベータ内へ戻る途中で、現実へと引き戻されかける。

=場面展開=

先ほどのエレベータ、いつの間にか石壁に覆われた、小さな小部屋と化していた。
どこにも出入り口は無いが、一箇所だけ妙な壁があった。人が通ったような変な模様がついている。 何とはなしに、見ていると、仲間が一人入ってくる。砂の中から、にょきっと出てくる感じで、 壁から、出てきた。顔には「どうだ!驚いたか!すごいだろう!」と、言わんばかりの笑顔が張り付いていた。
そいつは、出たり入ったりを繰り返し、毎回万面の笑みを私に向けた。
私は苦笑して、壁際に居る、相方と目を合わせた。

隠れ家は決まった。
あとは、やつらの動向を探るだけだ。
妙な壁の向こう側で、準備をする仲間達の気配を感じていた。

=場面展開=

私達は数人で、倉庫の棚の最上部にしのび込んでいた。
倉庫は広広としていて、上部から見下ろす感じはなんか、とってもいい感じだった。ワクワクする。
倉庫の奥、広くなったところに、加賀さんがいた。私達は耳を澄まして、声を聞いた。
「残りのやつらを早くさがすのよ!とっとといきなさい!」
ロボットらしき塊に命令を出しているようだ。「残り・・・。」 私と握手を交わしたほとんどの仲間が居なくなったらし。
サングラスを掛けて、スイッチを入れると、足元の数段下の方で、 自動操縦の拳銃達のスイッチがいっせいに入った。私達の仲間の銃のようである。(ここでもサングラスの使い方が変わってしまった。(笑)) 非熱運動の機械へ向って、銃口をいっせいに向ける。が、束になっているので、うまく動かないようだ。が、 すぐに射ち合いが始まった。私達は、見つからないように、小さくなっているしかなかった。
しかし、戸棚にしまわれた銃が、下に銃口を動かすことは出来ない。ただ、ただ、玉を出しているだけだ。
意味が無いことを悟った私は、銃の発する音だけを聞いていて、周りの景色を消していった。

最後に、隠れ家の水の中はどうなってるんだろうと、想像しながら、現実に戻ってきた。
蒸し暑い日の、真夜中。不思議な気持ちの夜だった。
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